みなさん。こんにちは。now3のアドレスでブログを更新している大東市の税理士・社労士の今西 学です。
先週末にBS12のマーケット・アナライズplus+という番組が主催する、資産運用セミナーに行ってきました。会場は、うめだ阪急百貨店9階にある阪急うめだホールでした。
開演5分ぐらい前に着いたら会場は既にびっしりで、前しか空いていなかったのですが、かえって近くで講演者をみれたので、よかったです。無料のセミナーでしたが、大変参考になりましたし、面白く3時間すごすことが出来ました。
私自身も401K、NISAも含めて、日本株等で資産運用しているのですが、そのセミナーに参加して、自分自身で当面どう投資に向かいあうのかも含めて考えてみるいいきっかけとなりました。
1.セミナー当日に話された現状分析の概略
当日は、レギュラー解説員の岡崎 良介氏・鈴木一之氏とラジオNIKKEI記者の鎌田伸一氏、第一生命経済研究所の永濱 利廣氏が参加されました。
参加された方の現状の経済分析の概略は、以下のようなものでした。
(米国について)
FRBがバランスシートを平成29年10月~縮小しはじめることが決まりました。(こちらのサイト参照)リーマンショック後の金融危機対応のため、市場の国債等をFRBが購入し、市場に資金を流していました。
バランスシート縮小とは、FRBが金融危機対応のため保有してきた米国国債等を徐々に少なくしていき、FRBの保有している資産を手放して、圧縮していくということです。
その影響としては、現在約2.2%の利回りである米国10年債が、ここ半年~1年後には2%台後半になってくるとう予想が立てられるとのこと。
安全資産での米国国債が2%台後半になってくると、安全資産である国債での運用にも魅力的になってくる。米国株式から国債へのお金の流れがでてくるので、米国株式市場は、これから少し調整局面を迎えるであろうとのことでした。
また、米国の景気も、このあたりでいったん後退する可能性が高く、そのことも米国株の調整の一因となる可能性が高いとのことでした。
同じく米国国債に資金が向かうので、安全性が低い、低格付けのハイイールド債券・新興国の債券は売られる可能性が高いとのことでした。
(日本について)
今の日本経済状況から考えると、日経平均で2万1千円手前ぐらいが上限ではないか?ということでした。
それは、ドル/円レートも、米国の長期金利が今後半年~1年かけて、0.5%程度はあがることを折り込みにきて、現在少し円安になっています。
ただ日本のこれ以上の金融緩和も難しいこともあり、円安になっても115円ぐらいが限度ではないか?円安方向に動いてはいるが、上値も限度があるとの話でした。
また外国人はアベノミクスが好きなので、もし選挙で自民党が大きく負けた場合は、日本株を売ってくるリスクもあるので注意が必要とのことでした。
さらに北朝鮮問題が顕在化してくるリスクもあるので、当面日本株は、下がったところを丁寧に拾う投資に徹して、上値はあまり追わない方がよいという考え方が示されていました。
(欧州について)
今年最大のリスクと見られていたフランスの大統領選挙も、極右のルペン氏ではなく、マクロン氏の当選で無事乗り切り、かつ景気も回復したとは言えないまでも最悪期を脱した現状であるとのこと。
地政学的なリスクが一番ないことも影響して、ユーロが買われ、ドルに対しても高くなっており、その影響もあってユーロ/円レートも円安が進んでいるので、欧州に強い日本企業は、今後業績があがる可能性があるとのことでした。
以上、こんなところが現状の分析の概略でした。
2.投資するならどこかで売ることも考えないといけないと思います。
バブルが崩壊する前の日本株は、保有していさえすれば利益があがっていたと思うのですが、今はそういう時代ではないと思っています。
ただ、メインの仕事を持っている人は、株式の動きに一喜一憂しているわけにはいきません。よって、そのような時代であっても、私は原則長期投資が原則だと思っています。
かといって、まったく自分の資産配分の見直しをしないわけにはいかないと考えています。現状の日本の株式・米国の株式も、もっと上がるかもしれませんが、割安という感じは個人的にはなくなってきていると思います。
私の資産運用に関しては、ここ一年ぐらい基本的にほったらかしにしていました。ただ北朝鮮問題等による値下がりのリスクもあることから、少し手元現金を増やした方がいいのかもと思いつつありました。
今回のセミナーに参加して、現状分析を聞き、実際にそうしようと決断しました。セミナーに出て収穫があったのなら、何か一つは行動を起こさないとと思っているところもあるので。
一つには、以前のブログ記事にも書きましたが、私は約10年前ぐらいから401K(個人型確定拠出年金)にて資金を積み立てていっています。(以前の記事はその1,その2をご参照ください。)、
401Kについては、日本以外の先進国株式に投資する投資信託を中心に積み立ててきました。今回、その半分程度を解約し、その資金を銀行の1年定期預金にスイッチングしました。
1年定期は、利率が0.02%なので、資金を増やすことは全く出来ないので、魅力を感じず、この約10年、401Kで購入したことは一度もありませんでした。が、今回は資金を待機する場所として、選択しました。
定期預金といっても、0.02%の利息がほしいわけではないので、また必要に応じて中途解約して、投資信託に振り替えたいと思っています。中途解約しても普通預金の利息になるだけで、元本が減ることはないのですから。
また、401K以外の証券会社の口座で運用している投資信託についても、日本以外の先進国株式に投資する投資信託、日本の国際優良株に投資している投資信託、米国のハイイールド債券に投資している投資信託を保有しています。
その半分程度について利益を確定させました。手元現金を少し増やしておこうと思ったからです。また保有している個別株式についても今後、少しずつ売却していくつもりです。
特に個別株式については「銘柄に惚れる」という言葉もある通り、売ることが意外と難しいです。今後もっと値上がりするのでは?、売った途端に上がるかも?と、考えてしまうと売れなくなってしまいます。
ただ本来は、長期投資とはいえ、今現在割高になった株は、売却しないといけないと考えてはいます。
せっかく利益が出ていたのに、利益確定のための売却をしないでいると、いつの間にか株価がまた買値に戻ってしまうことも私の場合、多々ありました。
たしかに売却することは気持ち的に少しハードルがあります。ただ値下がりした株式を損切りすることも含めて、どこかで売ることが出来るようにならないと、資産運用で安定した成績は残せないような気がしています。
なお401Kなどの投資信託の運用でも同様だと思います。複数の投資対象に投資信託で分散投資しているなら、その資産の間でリバランスしたり、時には手元現金を増やして待機することも必要だと思います。
3.NISAについても非課税枠を使い切らなくてもいいのです。
NISA(少額投資非課税口座)についても、1年間に120万円の非課税枠がありますが、今年は無理矢理枠を使い切ろうとすることは止めるつもりです。
NISAの口座については、利益が出ても税金はかからないメリットがあります。が、その裏腹に損失が出ても、他の株式の譲渡損失や配当所得と相殺することはできないというデメリットもあります。
よって、無理矢理NISAの枠を使うというスタンスは、間違いでしょう。
今現在、割安な株というのは少ないと思っていますので、今からNISA口座で投資しても、個人的には値下がりリスクが高く、先のデメリットを享受してしまう可能性も高い気がしています。
REIT、日本以外の先進国への投資信託も含めて、今年中に割安と思えるものがでてくる状況になったら、その時に今回解約したことで生まれた手元資金でNISA枠を使って投資するというスタンスでいきたいと思います。
以上、私のような個人事業主は、老後に支給される公的年金も少なく、なんとか自分で資産を少しずつ蓄えていく必要があります。運用資産を大きく毀損することなく、少しずつ増やしていけたらと思っています。
今西 学
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