豊山とえ子氏著「長生きしたけりゃ歯を磨いてはいけません」を読んでの気づき

みなさん。こんにちは。now3のアドレスでブログを更新している大東市の税理士・社労士の今西 学です。

過去に、森昭氏の「歯を磨いてはいけない」という新書について、最初の新書の記事続編の新書の記事とそれぞれ、記事を書かせていただきました。

今回、本屋でまた別の著者が書かれた同様な書籍を見つけ、最初は似たような内容であろうから、読まなくてもいいかなと思いました。
ただ評判が気になって帰宅後、Amazonをみると、Kindleでの購入なら出版間もないのにポイントが50%も付与されることを知りました。つまり実質半額で購入出来るということです。そういうのに弱い私は思わず購入し、ダウンロードして電子書籍で早速読みました。(残念ながら既に50%ポイント付与は終了しているようです。)


1.「歯をみがいてはいけない」シリーズとの相違点について

読んでみると、また違った観点から歯の健康のことを考えることが出来、大変勉強になりました。ちなみに著者は以前紹介した「歯をみがいてはいけない」シリーズとは別の歯科衛生士資格を有する豊山とえ子氏です。

さて前回ご紹介した「歯をみがいてはいけない」シリーズでは、”歯を磨くな”という意味が、

・歯を磨くことでなく、プラークコントロールの方が大事であること、

・食後すぐは歯が柔らかくなっているので、歯を磨くとその元に戻ろうとする活動を阻害してしまうので、食後すぐに歯を磨いてはいけない

という二つの意味で使われていました。そのあたりの相違点について述べてみたいと思います。

(1)歯を磨くこととプラークコントロール

今回は、この点については、この書籍でも「歯をみがいてはいけない」シリーズと同様な考え方でした。(もう少し明確に記述されていると思いました。)

ところが 、歯間部分や歯頭部は違います 。歯の形状から凹みにあたるこれらの部分に付着した汚れは 、歯の膨らみ部分の広い表面などと違い 、唾液が十分に流れず 、舌に触れにくいことから 、自然に汚れが落ちにくいのです 。そして 、歯間や歯茎部に汚れが付着し 、取り除かれない状態が続くと 、そこでバイ菌が繁殖し 、プラ ークという虫歯や歯周病の原因物質を作りだしてしまうのです 。ですから 、歯磨きをしようといって 、歯の表面部分ばかりを何度もゴシゴシこすっていても 、そのお手入れの方法は全く的外れだということがおわかりいただけましたでしょうか ?

と、歯磨きだけでは、その汚れが全体の50%しかとれないことから、やはりフロスや歯間ブラシの重要性へと話がつながっていきました。

歯は磨くのではありません。プラークコントロールとは、「歯間や歯茎部についた汚れを取り除き、プラーク(パイ菌の塊)を増殖させないようにすること」でありますが、その意識が大切なのです。

と、まとめておられます。

(2)歯を磨くタイミング

次に食後すぐに歯を磨いていいのかについてですが、この点は、「歯をみがいてはいけない」シリーズと考え方が若干違うところがあります。著者は、食後すぐに歯を磨くべき人、磨いてはいけない人、磨く必要のない人の3つのパターンに分類されています。

磨く必要のない人は、健康な歯の方で、一日一回就寝前にフロス、歯間ブラシでケアした後、歯ブラシをあてれば充分なので、ランチやおやつの後は、リカルデントなどのガムを噛む、又はタブレットをなめるなどして、口の中の食べかすを取り除くことがお勧めとされています。

(明確には書かれていませんでしたが、以下の磨いてはいけない人の理由をふまえると、「歯をみがいてはいけない」シリーズの「歯の表面が柔らかくなっているときに磨いてはいけない」という主張を否定しているのではなく、むしろ積極的とは言えませんが、肯定されている気がします。)

そして、磨くべき人は、虫歯がある人、進行した歯周病の人です。これらの人は、前記のマイナス点を踏まえても、口の中でバイ菌がこれ以上植えないようにすることを優先すべきゆえ、食べてすぐ磨くべきであるというのが著者の主張です。

最後に食後すぐ磨いてはいけない人は、”トゥースウェア”の人だそうです。”トゥースウェア”とは歯(トゥース)がすり減っている(ウェア)人のことをいうそうです。歯がすり減っている人には、歯の表面がつるつるでなく、色素沈着が起こる人も含まれるということです。

このような人は、

歯を守るために、食後という酸性に傾き歯の表面が最も柔らかくなる時間を避けて歯ブラシを当てることが有効です。

と著者は考え、食後30分経過してからフロス、歯間ブラシ、歯ブラシを当てるようにと主張されています。

以上、著者は食後すぐの歯磨きに対して、上記3つの分類で、取り組み方を変えるべきと主張されています。

2.その他の参考点

上記二点以外の「歯をみがいてはいけない」シリーズには記載されていなかった点で、私が参考になったところをを簡単にまとめてみました。

(1)神経はなるべく抜かない

どうしても治療で神経を抜かないといけないときはあるが、歯の神経を抜いてしまうことは生活習慣病のリスクも高めるので、”神経を抜きます”と歯医者さんに言われ場合は、セカンドオピニンを検討するのも一案である。歯科によって治療法は違うので。

(2)歯ブラシの当て方

歯1本1本は、一度に磨くのではなく、1/4ずつに歯ブラシを当てていく。
(今西注:1/4の考え方については、書籍では図で説明されているのですが、簡単に言うと歯を表側と裏側、そしてそれぞれの右側、左側と4つに分けるということ。)
ブラッシングは、1箇所を三回ブラッシングしてから隣へ移動するべし。

(3)ベロ体操と歯肉マッサージ、口の開け閉め体操

ベロ体操については、「歯をみがいてはいけない」シリーズにも似たようなものが書かれていました。加えて、歯肉マッサージも、腫れた歯肉に再び弾力を与えるための有効な解決法として示されています。

そして、口をまっすぐ閉じていない人が10人いれば7人いるとのこと。鏡をみながら3秒かけてあけ、3秒キープ、3秒かけて口を閉じる口の開け閉め体操を繰り返すと、顔の左右のバランスが整い、咀嚼がよくなり、口元がきれいになる。

(4)保険診療は最低限の保障であって最良の選択肢ではない

治療は保険内でするものと考えることが、治療では仇となるケースがあることも、記憶にとどめておく。

以上です。(4)は、わかっていても現実には歯医者さんが保険診療の前提で治療を行うので、難しそうに感じます。自由診療の選択肢を示してもらえれば、歯は一生の問題なので、費用対効果を考えることが出来るのでしょうが。

3.まとめ

「歯をみがいてはいけない」シリーズより、冷静にバランスよく書かれていて、好感が持てました。ドクターではなく歯科衛生士資格の著者であるゆえことが影響しているのかもしれません。

「歯をみがいてはいけない」シリーズと主張の方向性は同じですが、それでも新たに参考になった部分、深まった部分もあったので、読んでよかったと思っています。

読まれると、”歯医者さんとのつきあい方”、”歯のケアの仕方”などは勉強になると思います。よって歯の健康に気をつけておられる方は、「歯をみがいてはいけない」シリーズのどちらか、あるいは両方読んだ方でも参考になる点は多いと思います。
私も今後の歯の健康に活かしていこうと思っています。

(編集後記)

この本を読んで、実は一番ショックだったのが、歯に色素沈着がおこりやすい人はトゥースウェアであるという点でした。

実は、私もコーヒーをほぼ毎日飲むこともあり、歯に茶渋がつきやすいんです。この本を読むまでは、コーヒー飲むので茶渋がつくのも仕方ないと思っていました。ですが、この本によると、色素沈着するのは、歯がツルツルでなく、あまりいい状態でないということのようです。最近はそうならないよう意識しているのですが、歯を従来、強く磨きすぎて削れているのかな?

読んでショックを受けましたが、この本では、虫歯と違い、歯磨剤に気をつけたり、リン酸カルシウムを塗ったりしてケアは出来るようです。早速トライしてみるつもりです。
でも、またやらないといけない習慣が一つ増えてしまいますね。

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今西 学

今西 学

大阪の大東市(最寄駅:JR学研都市線の住道駅)で税理士事務所を開業中。(ホームページはこちら) このブログでは、税金・年金・お金の運用など日々の業務で気づいたことや、幼少の頃身体が弱かったことから常に健康で生きていきたいという思いで日々取りくんでいること等を記事にしています。 詳しくはこちら