みなさん。こんにちは。now3のアドレスでブログを更新している大東市の税理士・社労士の今西 学です。
以前の記事で、スポーツジムでマインドフルネスヨガを体験したことを書きました。本日は、久賀谷 亮氏「脳の再起動スイッチ」という著作を読んで、マインドフルネスについて、より有効な活用法が見えましたので、今回はそのことについて記してみたいと思います。
1.最近意識することが多かった脳の疲れ
疲れというと、以前は、身体の疲れを感じることが多かったです。肩こりや首のこり、腰の張り、あるいは目の疲れなど。そんな疲れを解消するために10年ほど前から積極的に運動を始めました。(体重を落としたいというのもありましたが)
筋トレをすることで、筋肉も強くなり、またヨガなどのクラスに入ることで、柔軟性もだいぶ高められたので、姿勢も多少良くなったこともあり、少し疲れにくくなった気もしています。
ただ、その一方、最近感じるのが頭の疲れです。専門サービス業である、税理士・社労士の仕事をしているので、専門の仕事で頭を使うというのももちろんあるでしょう。
しかし独立開業すると、純粋に税務会計・社会保険等の業務だけをしているわけにはいかないというのが正直なところです。(それは理想です。既に軌道にのって、かなり儲かっている士業の方は専念出来ているのでしょうが・・・。)
マーケティングと言えば大げさかもしれませんが、自分の存在をどのように知ってもらうか考えないといけません。ホームページをつくったり、ブログを書いたり、名刺を作り直したり・・・。
またIT関係の勉強もしないと時代についていけなくなってしまいます。Excel、パソコン、クラウド等、周辺知識のソフトやアプリについても勉強していかねばなりません。
さらに、また請け負った仕事は個人として責任を負う必要があることから、健康を保つ必要もあります。ブログにもたまに書きますが、身体を大切にすることも結構考えたりしています。
加えて、半年程前からブログをはじめてからは、ネタを考える時間も増え、これまで以上に諸々のことを頭の中で考えることが増えた気がします。ここ二週間ぐらいは特にそれを感じていました。
元々、自分の課題である、瞬時に決断する力が弱いということもあるのでしょう。最近頭が疲れているのは、いくつものことを並行して検討する必要に迫られていることが原因のような気がしていました。
2.独立してからはどういう方向で何をするのか考えることからがスタート
勤務していたときは、とにかく与えられた仕事を短い時間で、よりたくさん行うことがもとめられていた気がします。できるだけ早く、かつ仕事をたくさんこなせることが、「仕事が出来る」ことであると思っていました。
税理士として独立開業当初も、そういった意識がありました。じっくりと考えるより、とにかく税務会計の仕事を数多くこなしたい。
しかし、独立開業すれば、専門分野の仕事を適確にこなすだけではいけないのです。じっくりと自分の進む方向性を決め、次にその方向性に沿って具体的に何をしていくのか決めて、行動する。その繰り返しのような気がします。
よって、自然と、考えなければならないことが勤めているとき以上に、増えた気がします。そうなると、パソコンで決算・申告の書類作成等の専門分野の仕事をする時間も当然必要ですが、加えて考えるという時間も必要になってきます。
一方、世間でよく言われる「生産性」も意識して、仕事に取り組む必要もあります。そうなると、移動時間に物事を考える、仕事の休憩時間に物事を考える、食事中にも考える必要性があるといつの間にか考えてきました。
そして、ついには仕事中にも他のことが気になってくるというような形に徐々になっていました。(先ほども書きましたが、私の決断力のなさが原因でもあるるのですが)一見、複数の仕事をこなしているようで、かっこよく聞こえるかもしれません。
だが実際には、自分で決断して行動すると必ず失敗や嫌な出来事も起きてしまいます。その失敗や嫌な出来事をが頭の中によぎり、考えても仕方のないことが何度も頭に浮かんでくることが増えた気がします。
「頭が疲れてくる→余計決断出来ない→決断すべきことがたまっていて、余計に複数のことが頭の中からずっと離れない→頭が疲れる」というような悪循環な状況になっています。
3.「脳の再起動スイッチ」を読んで、少し方向性が見えてきました。
さて、やっと冒頭の書籍の紹介です。久賀谷 亮氏著作「脳の再起動スイッチ」に関係するお話です。
そんな状況を打破するには、今流行のマインドフルネスヨガがいいのではと思い、今まで、マインドフルネス関連の本は、何冊か購入しました。(すべては読んでおらず、積ん読になっているのもありますが・・・)
そして、現在通っているスポーツジム「コ・ス・パ」でも、マインドフルネスヨガのレッスンを体験していました。(以前のマインドフルネスについて書いた記事はこちら)
特にスポーツジムでは、週一回約45分かけて、瞑想とヨガのレッスンをうけてきました。確かにレッスンが終わった後は、頭が少しすっきりした感はありました。
が、この本を読むまでは、マインドフルネスを「瞑想」ととらえていました。よって、日常生活に、座って静かに瞑想の時間を組み入れようとしたのですが、時間的にも、住居的にも落ち着いた環境はなかなか得られません。
また無理に時間をとって、座って瞑想しても、一人で行うと、あまり集中することは出来ませんでした。よって結局、日常生活にマインドフルネスを取り入れることがうまく出来ずにいました。
しかし、今回この書籍をよんで、目からウロコの感がありました。著者は、マインドフルネスは、座って行うものだけではないと指摘し、次のように述べておられます。
「あのとき、ちゃんと言っておけばよかったなぁ」
「なんで言えなかったんだろう」
などと過去を悔やむような雑念が浮かんできたら、
「そうか、私は言わなかったことを後悔しているんだな。わかった、わかった。でも、もう悔やんでも仕方ないよ。でも、その気持ちはわかったからね。」
というふうに、自分の感情と現状をそのまま受け止めて、「わかりました」という認め印を押すかのように、淡々と受け流していくのです。
ポイントは次の2つ。
①浮かんできた雑念をジャッジしない(良い・悪い、成功・失敗などと判断しない)
②考えを認めて、受け入れる。
こうして次々と雑念を処理していきます。
著者は、これは瞑想している環境ではなくとも、出来ることで、マインドフルネスの第一歩となるものであると述べられています。
先ほど述べたように、私にとって「瞑想すること」がマインドフルネスで、その「瞑想」という行為が、日常生活にマインドフルネスを取り入れる大きなハードルとなっていました。
しかしこのような形で、うかんできた雑念を処理するだけなら、気軽に出来ると思いました。仕事中等に、雑念が思い浮かんできたときら、それを認める。そして承認印を押す形で、受けいれるだけなら日常に取り入れられることも出来るはずです。
承認印を押す形をイメージするのは、すごく自分にとってやりやすいです。普段から業務上、印鑑を押すことも多いこともあり、私は、はんこを押すイメージ(自分のイメージでは「ポーン」という音があう感じ)がすごくとりやすいです。
またこの書籍第四章「毎日の生活でできるマインドフルネス」という章は、特に実践的で参考になりました。ここにも頭書きで、先の引用と同様な表現が書かれています。
マインドフルネスは、何分間以上、座って瞑想しなくてはいけない」というのものではありません。シンプルに言うなら、①注意を向け、②気づくこと、です。これを意図的に行い、さまよっていた意識を「今ここ」に戻すこと。それなら座っていなくても、短時間でもできます。
と記載したうえで、朝起きてから夜寝るまでのいろいろな場面で使える、具体的なマインドフルネスの生活への組み込み方が書かれています。
「朝起きたとき」「通勤中」「仕事の合間」「食事中」「人と会っているとき」「お風呂・シャワーのとき」「寝る前」のマインドフルネスのやり方が記されており、とても参考になります。
例えば、通勤中のマインドフルネスとして、
駅まで歩く人は、「歩行瞑想」をしましょう。仕事のことを考え始めたと気づいたら、目に映るものに注意を向けましょう。空の状態はどうですか?太陽の光の明るさ、木々の葉が揺れる様子はどうですか?
電車に乗る人は、視野に入る人に注意を向けます。どんな服を着ていますか?どんな靴を履いていますか?どんなバッグを持っていますか?
などが記されています。
私も、昨晩、道を歩いているとき、鈴虫が鳴いていたので、その音に集中するようにしてみました。
瞑想の無の境地的な段階にいくのは難しいですが、鈴虫の鳴く音、つまり今に集中することなら私でも、出来ました。その時は、確かに雑念は湧いてこなかったです。
そして、もし湧いてきても、それを認めたうえで、「ポーン」と承認印を押して、手放せばいいのかな?というふうに捉えることが出来るようになりました。
4.最後に
このマインドフルネス、一見、生産性が下がるのでは?と思われるかもしれません。しかしマインドフルネスは、脳をすっきりさせ、集中力をあげるためのもので、あのGoogle社でも取り入れられていると聞いたことがあります。
この書籍には、いろいろなマインドフルネスによるいくつかの具体的な悩みの解消の仕方が書かれているページが結構あります。そのうち、すべての悩みに自分が該当することはないでしょう。よっておそらく誰が読んでも、すべてのページが面白いとは感じないかもしれません。
ただ、全体を通して、マインドフルネスの日常への取り入れ方が書かれています。よってマインドフルネスの入門としては、座りながらの瞑想にいかに入るののかという内容の書籍よりは、理解しやすいのではないかと思います。
私自身もこの書籍に書いてあることを参考に、あまり諸々のことを一度に気にかけるのはやめないとと思いました。今ここに集中していけるよう、そして脳の負担が軽くなるよう、今後、取り組んでいきたいと思っています。
今西 学
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