メンタリスト DaiGo作「メンタルサプリ」を読んで

みなさん。こんにちは。now3のアドレスでブログを更新している大東市の税理士・社労士の今西 学です。

以前テレビでよく見かけたメンタリストDaiGO氏の「メンタルサプリ」という書籍を読みました。第一章「幸せになるための3つの原則」第二章「人生の幸福度を上げる七つの行動」第三章「幸せになる人間関係を作る5つの姿勢」の3つに分かれています。

第二章では、習慣化する、手放す、体を動かすなどの幸福度をあげる行動の仕方、第三章では、与える、感謝する、干渉しないなどの人間関係をうまく作るためのノウハウが書かれています。

どちらも勉強になり、それぞれの項目ごとにワークがあったりして、実践的でもあるのですが、いずれもどこかで目にした内容を DaiGo的になぜいいのか、解説しているものに感じました。

私はこの書籍で一番の肝で、一番新鮮な視点があったのは第一章であると思います。今回は、この第一章にフォーカスして、この書籍の内容についてふれてみたいと思います。

1.比べない

 他人と比べることをやめる。上と比べれば自分がみじめになり、下と比べれば自分に甘くなる。自分に甘くなってもメリットはない。

比べるなら「過去の自分」と「今に自分」を。成長を実感すると、幸福度があがる。

著者は、人と比べないことが大切と述べています。例えばFacebookなどは、他人の生活をみることで、自然と他人と自分とを比べてしまうこと、それにより満足出来る生活を送っている人も、他人の幸せそうな生活をみることで、不幸を感じてしまう場合がある旨記されています。

そして著者は、他人ではなく、過去の自分と比較することを勧めています。

〇今の方がよくなっていれば達成感がある
〇そうでなくても、過去の自分の成功事例から元気をもらうことができる
というメリットがあります。

他人との比較ではなく、過去の自分との比較を行うことにより、自分の成長を実感出来るいい結果を生むと著者は主張されます。

そのための方法として、手帳に予定だけでなく、「記録」や「簡単なポジティブな日記」を書くことを勧めています。そしてそれらを見返すことで、自分の成長が実感できたり、過去の成功事例から元気をもらったり出来る旨述べておられます。

これは今の私にとって、非常に心に刺さる言葉でした。最近ようやく本格的に始めたFacebookをみていると、同年代や少し下の年代の方が仕事も家庭も既に成功を勝ち取り、楽しく余裕をもって暮らしていることを感じさせる写真を目にすることがあります。

私は普段は心の中で、「自分で選択してきた人生だから、過去の選択に間違いはあったかもしれないが、悔いはない」と思っています。そんな私ですが、他人と比較すると、「自分はその人達に比べて成功とはほど遠い生き方をしている」と思い、そこから「それらの人と比べて自分はなんて親不孝な存在だ」という気持ちにまでとらわれてしまうときがあります。

考えれば、私は地方公務員を辞めて、一から税理士試験の勉強をはじめ、小さい事務所で徒弟制の中で怒鳴られながら、会計実務を身につけてきました。そして、やっと独立開業に至り、ゼロからお客様を少しずつ増やして、なんとか飯が食えるまできたのです。

よって現状を過去の自分と比べれば、明らかに少しずつ成長してきたはずなのです。一歩一歩進歩して現在の自分がいるはずなのに、他人と比較すると、その瞬間、その他人との違いにばかり頭がいってしまいます。

Facebookは、いろいろな人と交流出来る楽しい面もあります。ただ方向性を間違えると私の場合、みじめな気持ちになってしまうので、しっかりとこの「他人と比較して落ち込まない」という点は頭の中に入れておこうと思います。

同じ癖のある方は、「他人と比較しない」ということを、ぜひ頭の中に強く入れておきましょう。

2.期待しない

 承認欲求は決して満たされることはない。承認を求めれば求めるほど自分を見失うだけ。

自分で自分を承認しよう。そのために独自性を作り出すこと。

著者は、事業の成功者が高級車に乗るのも、「成功者」と他人に認めてほしいから、つまり他人の承認を欲しているからである。しかし、他人に認められることは、「相手の望みどおりの自分になる」ということで、それでは本来自分の求める幸せがわからなくなってしまうのではと述べています。

 自分で自分を承認すること。そのために独自性をつくることです。・・・独自性は見つけるものではなく、作っていくものです。

私の場合、この他人の承認欲求を求める気持ちは、あまり強くない気がします。ただ、自分を明確に承認出来ているかといえば、出来ている部分もあるし、出来ていない部分もあります。まだ明確に自分の独自性を見つけていないからなのでしょう。

著者が指摘する「独自性は作っていくもの」というのは、参考にすべき考え方だと思います。著者は、強みをみつけ、自分なりにそれを磨くことを考えれば、天性の独自性はなくとも独自性は作っていけるという考え方を示されています。

 当然ですが、あなたの独自性は、世界トップの能力である必要はありません。他人の能力と、自分の能力の「背丈」を比べる必要はないのです。

私自身は、税務知識面での税理士の独自能力は残念ながら有していません。「税理士も差別化しないといけない」と言われるのですが、税務に関する独自能力があるわけではないので、少し前まではなかなか自分自身の差別化は難しいと思っていました。

しかし、他の税理士との違いである独自性は、むしろ自分自身で方向性を決めて、作っていくものなのかもしれません。(こういう仕事はするけど、こういう仕事はしないとうふうに決めてしまうのもいいかもしれません。)

開業後、7年経過した現在、やっと少しずつ出来ては来ていると思うのですが、その方向性が間違いではなかったこと、そしてもっと独自性を磨いていかねばという思いを新たにしました。

誰しも独自性は、自分の強みをみつけ、それを伸ばす方向で考え続けていけば、作っていけるものなのでしょう。

3.目標をもたない

 成功をイメージするとそれだけで満足して、かえって行動力がなくなる。

未来の目標ではなく、現在の行動にフォーカスしよう。目標や計画は、今、とるべきベストな行動を知るためにある。

著者は、自己啓発セミナーに参加したりして、年収をあげたい、起業したいと考えている人が、5年後も同じ状態のままであることが多いのは、結局、目標をたてて、それにあわせた詳細な計画をたてることで、満足してしまうからであると述べています。

 幸せになるためには「未来」に注目するのではなく、「現在」に注目することです。未来の目標ではなく、現在の行動にフォーカスするのです。・・・現在の行動にフォーカスすることで、はしめて目標の本当の意味、使い方がわかってきます。未来の目標は、今、とるべきベストな行動を決めるためにあるのです。・・・常に「今」を基準にして、「今、なにをすべきか」を考える。あるいは、未来の理想の自分を想像してにやにやするよりも、実際に行動して、少しでも目標に近づいていることにわくわくする。

私は、これについてもすごく納得しました。私は中小企業診断士の資格を保有していることもあり、本来は、顧問先の各社に詳細な経営計画をたてる指導をすべきではないかと、2~3年前までは思っていました。どんなに小さな会社でも、時間を費やし、翌期の計画などを数字で詳細にたてて、経営していくべきではないかと。

しかしそれはそれで素晴らしいことなんだけど、実際には綿密な翌期計画を立てていない会社の方が、たてている会社より、利益の伸びがあるケースもあります。そういった順調に伸びている会社は、やはり社長が将来にむかって「現在」やることをみつめ、かつ実際に行動しているケースだと思っています。

来期の細かい計画を立てることも大切なのでしょうが、それより将来の大きな方向性をきめ、それに向かって来期やることをしっかりと決め、ひたすらそのやることを実行してく。私自身も最近は、自分の事業とそのように向き合うようになってきました。

著者のいうとおり、目標は大きな羅針盤であるべきなのではと考えています。細かい計画をたてるより、その大きな目標に向かうため、現在の行動をしっかりと積み重ねていくことが大切なのではと思っています。

皆さんはどのように考えられるでしょうか?

 

以上、読みやすいですが、ユニークな考え方も書かれた書籍だと思います。気になる方は、ぜひ第一章だけでも読んでみてください。

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今西 学

今西 学

大阪の大東市(最寄駅:JR学研都市線の住道駅)で税理士事務所を開業中。(ホームページはこちら) このブログでは、税金・年金・お金の運用など日々の業務で気づいたことや、幼少の頃身体が弱かったことから常に健康で生きていきたいという思いで日々取りくんでいること等を記事にしています。 詳しくはこちら