弥生会計の仕訳を一括して訂正するノウハウ

みなさん。こんにちは。大東市の税理士・社労士の今西です。

弊事務所では弥生会計をメインとして使用していますが。もし入力がかなり進んだ後、大きな仕訳の修正が入った場合、一つ一つ修正していくのは、大変な時があります。例えば、

(1)消費税の税率が8%になっているのに、5%ですべて入力してしまっているとか、

(2)会計期間が平成28年4月~平成29年3月なのに、平成27年4月~平成28年3月の会計期間に、すべての仕訳を入力してしまったとか、

そのようなことに私も遭遇した経験があります。

上記①の場合は、すごく大変なのですが、会計ソフト上で一つ一つ仕訳を修正することは出来ないこともないのですが、かなりの手間になってしまいます。上記②の場合は、残念ながら会計ソフト上では訂正することが出来ません。

そのような場合、どのように切り抜けてきたのかお伝えしたいと思います。それは、テキストファイルにて弥生会計の仕訳をいったんエクスポートし、テキストファイルで修正したうえで、再度弥生会計に戻す方法があります。

以下、②の場合を例にとって修正の仕方を具体的にお伝えします。

①現在入力している弥生会計のファイルを開き、仕訳日記帳の画面を出す。

 

②期間を全期間に指定するよう、「全期間」ボタンを押す。

 

③ファイル⇒エクスポートを選択する。

④エクスポートの画面が出てきたら、「弥生インポート形式」を選択し、出力先をデスクトップ等わかりやすいところに指定し、「O,K」ボタンを押す

 

⑤出力先に指定したところから、④で出力されたファイルを開く。

 

⑥一つ一つの仕訳が、一年ずれているので、まずは、仕訳の日付のうち”H.28/○○/○○”を”H.29/○○/○○”に変更する。具体的には、テキストファイルの編集メニューで、置換を選択し、検索する文字列に「H.28」を入れ、置換後の文字列に「H.29」を入れ、「置換して次に」ボタンを押す。

うまく処理されていれば、「すべて置換」ボタンを押す

 

 

⑦次に仕訳の日付のうち”H.27/○○/○○”を”H.28/○○/○○”に変更するため、検索する文字列に「H.27」を入れ、置換後の文字列に「H.28」を入れ、「置換して次に」ボタンを押す。

正しく処理されていれば、「すべて置換」ボタンを押す

 

⑧⑦の処理完了後、テキストファイルを上書き保存する。(ただし、月末の日付で売上等を計上している場合も多いと思いますが、もし2月29日で入力されている場合、訂正した年には2月28日までしかないときがあるので、その場合は、29日は28日に手修正する。本当の例外なのですが、念のため)

 

⑨正しい会計期間で弥生会計のファイルを作り、その何もまだ入力されていない弥生会計ファイルの仕訳日記帳を開き、⑧で上書き保存したファイルをインポートする。

 

以上がノウハウです。消費税の税率を一括訂正するとき、摘要をまとめて訂正するとき等、弥生会計ファイル全体に係る大きな訂正を一括して行いたいときは、テキストファイルに一旦エクスポートし、置換機能で訂正した後、何も入力されていない弥生会計に再びインポートすれば、一括して訂正できることがあります。ただし作業前にはバックアップをとることをお忘れ無く!!

意外に思われるかも知れませんが、会計ソフトの仕訳やデータもテキストファイルとして出力が可能なのです。(少し話がそれますが、そのエクスポートしたデータをエクセルで加工したりすることも可能なのです。)また必要に応じてトライしてみて下さい。

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今西 学

今西 学

大阪の大東市(最寄駅:JR学研都市線の住道駅)で税理士事務所を開業中。(ホームページはこちら) このブログでは、税金・年金・お金の運用など日々の業務で気づいたことや、幼少の頃身体が弱かったことから常に健康で生きていきたいという思いで日々取りくんでいること等を記事にしています。 詳しくはこちら