迅速に決断すること。自分にとって今後の課題であり、常に意識していかねばと思っています。
決断力というと、いくつかの選択肢の中から、どれかを選び行動すること。そのためには、分析が大事で、それぞれのメリット・デメリットをふまえたうえで、方向性を決めることになります。この場合、間違わない選択をするためには、できるだけ正しい分析が必要で、幅広く情報を集め、それぞれのメリット・デメリットを検討する必要があります。それはその通りだと思うのですが、私の場合、常に後悔のないよう時間の許す限り検討し、よい選択肢を検討しようとしてきたところがありました。結果として、決断までの時間がかかり、また決断するまでの考える時間に疲れてしまうようなことがありました。間違わないこと、より悪い決断をしないことが大切だという思いが心の深層にあったのだと思います。
しかし、税理士になり、経営者とお会いすると、利益をあげている経営者の方の中に、驚くほど決断力が速い方がおられます。先日も、そのような出来事がありました。それは4月末決算の法人の社長との打合せの席でした。その会社は利益が出ているため、決算対策の打合せのため複数の案を提示し、まだ時間的に余裕があったので、「2週間ぐらいで検討していだければ間に合います。」とお伝えしました。しかしいつも決断が早いその社長は、その場ですぐに方向性を決断されました。その決断の迅速さに「すごいな」と思う気持ちを抑えつつ、「もう少しゆっくり落ち着いて考えてもらってもいいんですよ」とお伝えしている自分がいましたが、「大丈夫。もう決めた」の一言で次の話に移りました。
自分には足りないと自覚はしている「決断力の速さ」は、漠然と、かっこいいし、早く決断出来たら時間が短縮できるメリットはあるのだろうと思っていたのですが、明確にそのメリットを具体化していませんでした。今回、Kindleで、中谷彰宏氏著作の「中谷彰宏の時間塾」という本を読む機会があり、その読書により「決断力の速さ」のメリットが明快になりました。(Amazonプライム会員特典である月1冊無料で読める電子書籍として選択した書籍で、強く期待して読み始めた本ではないのですが、結果的にはなかなか面白く刺激的な本でした。)
著者は次のように述べ、早く決断することを勧められています。
『急いで決断して間違えると「あっ、しまった」という痛い思いが残るからである。長考の末に同じ失敗を犯しても、あまり痛みは残らない。つまり早く決断させるということは、間違えて後悔したときの印象を頭の中に電気ショックのような強さでインプットさせることだ。
その印象が強ければ強いほど、同じ間違いを繰り返さなくなる。』
『どんなプランにも、メリットがあればデメリットもある。完璧なプランが1つでもあれば、そもそも他の選択肢など出てこないだろう。それならなるべく早く決断して、ともかく動き始めたほうがいい。決断が早ければ早いほど、失敗したことも早くわかり、すばやく対応できるからだ。間違えた印象も強く残るから、正しい方向も見つけやすい。』
『ああでもない、こうでもない、とグズグズ考えていたら、失敗したときに修正不可能な手遅れの状態になっているかもしれない。早く決断する癖をつけることだ。』
つまり、中谷彰宏氏は、(1)早く決断すれば、間違うことがあるかもしれないが、そのことが自分の今後の指針となり、今後間違う可能性がかえって減るものですあるということ、また(2)早く決断して動いた方が、間違えたときにも修正がきくのだ という観点から、早く決断する癖をつけることを勧めておられる。
なるほどという感じでした。私は、一人ビジネスをやっているので、素早く決断することは本来出来る状況に置かれているはずです。今までも時間の効率化の観点から早く決断しようと多少意識していましたが、それ以上に後悔するのが怖くてぎりぎりまで結論を先延ばしにする傾向がありました。今後は物事を選択せなければならないときは早く決断することとし、もしその選択が間違いであったなら、フォローが可能であるなら素早くそのフォローを行い、フォロー出来ない間違いであったなら、その間違いを強くインプットする。そして、その間違いを次の決断に活かせるようにする。その習慣が、結果として自分が物事を大きな間違いがなく素早く決断でき、仕事も迅速にこなしていける能力を高めていくことにつながることになると思います。考えすぎるより、素早く行動していくことも大切ということですね。実践していこうと思います。
(編集後記)
乳酸発酵キャベツの書籍が書店に並んでおり、一冊購入し、自分で作ってみました。健康にはいいのでしょうけど、キャベツの千切りに時間がかかってしまい、自分にとってはお手軽と呼べないほど時間をかけてしまいました。3日ほど経過し、出来上がり、食べてみると、まあまあうまく出来ている気がします。包丁さばきが下手な私なので、今後またトライするかは未定ですが・・・。
今西 学
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