先週土曜日に、井ノ上陽一先生の著作「ひとり税理士のIT仕事術」出版記念セミナーが大阪で開催され、セミナー及びその後の懇親会まで参加してきました。
井ノ上先生のセミナーは、これでもう数回目の参加になるのですが、いつも新しい刺激を受けることが出来ます。今回もまたとても刺激を受け、また心機一転前向きに事務所経営に取り込んでいこうという気持ちになりました。
1.井ノ上陽一先生は「ひとり税理士」という言葉を広めた方です。
ご存じの方も多いと思いますが、井ノ上陽一先生は、東京で独立税理士として開業されており、従業員を雇わず、一人で事務所を経営する「ひとり税理士」として活動されています。
また、税務申告だけでなく、ExcelやITを切り口にセミナー、出版等と幅広く活動されています。中でも、日々更新されるブログが有名で、毎日1万PVもあるとのこと。私も毎日勉強させていただいています。
私も独立開業時に、売上を追い求め、規模を拡大してこそ、事務所の成功と思っていたのですが、実際には開業当初は特に苦戦しました。そんな時、独立に関しては少し私より先輩の井ノ上陽一先生のブログや書籍が励みになりました。
具体的には、井ノ上先生の自分の軸をもって一人で税理士事務所をやっていくスタイルに感化され、私も一人で前向きに事務所をやっていく決意を固めることが出来たのです。
そう、私に一人で税理士事務所をやっていくことにプラスの意味づけを与えてくださった方なのです。
井ノ上先生は、また自分の時間もしっかりと確保され、トライアスロンに取り組まれたされています。お会いすると理系にありがちな冷たい感じではなく、人間味あふれる気さくな方です。
よってセミナーに参加するのも楽しく、大阪や名古屋でセミナー等があれば出来るだけ参加させていただき、刺激を受けるようにしています。
今回の出版記念セミナーも、ラッキーなことに大阪でも開催されることから、迷うことなく参加させていただきました。
2.出版記念セミナーに参加して勉強になったこと。
今回の書籍については、当日配布だったこともあり、これからじっくりと読ませていただくのですが、セミナーで勉強になり、私が刺激を受けたことについて何点か書き記しておきたいと思います。
(1)Evernoteに「やらないことリスト」をつくり毎朝見ておられるとのこと
井ノ上先生は、ひとり税理士としてやっていくために、「個人事業主との間に顧問契約はしない」等、強みを活かすための事務所経営の軸をしっかりともって活動されています。
そんな井ノ上先生でも、「やらないことリスト」をつくり、毎朝自分の軸がぶれないように見ておられるとのこと。最近、事務所経営の軸がだいぶ出来てきたと思っている私も、たまにぶれたりしてしまうことがあります。
そのようなことにならないよう、私も自分の事務所の軸を守るため、きちんとやらないことリストをつくって、日々見る習慣づけをすることで、自分の事務所経営の軸がぶれないようしていかねばと思います。
(2)固定費を減らすため本当に必要な経費が再確認すること。
利益をあげるためには、固定費を減らす必要があります。固定費を減らす手段の一例として、井ノ上先生は、税理士が陥りがちな税務関係の雑誌の定期購読は一切されていないとのこと。
定期購読しても読まないことも多いし、必要な課題が起きた時点で、調べて解決するというスタイルをとっておられるとのことでした。
私も税理士として常にたくさんの税務情報をとっておかねばと、税務雑誌の定期購読を義務的に継続しているものがあります。ただ現状は、定期購読しているというだけで、読まずにバックナンバーが積み上がっていっています。
井ノ上先生の姿勢にを見習い、次の更新では取りやめしようと思います。雑誌の定期購読以外にも知識を仕入れることは出来るはずです。
(3)利益を出して、IT関係に投資し、IT能力を高めること
利益を出して、パソコンやタブレット等のIT投資にあて、体験していくことを勧めておられました。以前も同様なお話を聞いたことがあったので、自分でも多少は意識しており、少しは出来ていると思っていた。
ですが今回井ノ上先生の話を聞くと、全然出来ていないと感じました。その前向きさが全く違います。あえて新しい機器を使い、いろいろなトラブルを乗り越えることで、IT能力を高めるという発想もすごいと感じました。
パソコンを短期間で買い換える等、前向きなIT投資を実施することで、私もIT能力をあげていかねばと思います。そのためにも利益を出さねばなりませんが・・・。
(4)顧問契約にとらわれず単発メニューも設ける
税理士事務所は、長い間、顧問契約を結んで、その顧問料で収益を上げるビジネスモデルが主流でした。ただ、IT化の親展に伴い、日常の通常業務は自社である程度の処理は出来る時代になってきました。
それに伴い、税理士に対しよりレベルの高いアドバイスを求める経営者のニーズもあるでしょう。ですが逆に、困ったときにだけ税理士事務所を頼るようにしていきたいという経営者も増えていく可能性があります。
例えばクラウド会計の設定だけお願いしたい、決算・申告書のチェックだけお願いしたい等のニーズが増えてくるのかもしれません。
井ノ上先生も顧問契約というメニューはあるけど、それ以外の単発のメニューも用意されているとのことでした。
今まで私は、顧問契約を増やすことに重点をおいてきましたが、そういった単発メニューをどう取り入れていくか、今後の事務所経営の課題として考えていきたいと思いました。
3.ブログを書くことについて
冒頭にも書きましたが、井ノ上陽一先生のブログは、毎日1万PVあるとのこと。私はブログを始めて、約4ヶ月。その1/100も2回超えたことがあるだけで、まだまだ足元にも及びません。
いくつかの記事について検索でたどりついていただくことで、少しPVは増えましたが、まだまだ定期的な私のブログの読者が増えていない状況です。
そんな私にとって雲の上のブロガーである井ノ上先生も、ブログを書くことは、「ある種苦行でもある」と言われていました。ただ、それ以上にメリットがあるから続けておられるとのこと。
具体的には、思考の整理が出来る、自分の軸を整理出来る、発信することにより、自分の存在をアピールし、価値観にあった方に選んでいただくことが出来る等、いろいろなメリットがあるから続けておられるとのこと。
それを聞いて、最近、少しブログを書くことに疲れを感じていた私ですが、再び前向きな気持ちにさせていただきました。
なお 井ノ上先生は、ブログを書くことは、ルーティンで毎日必ず実施することなので、午前中に取り組んでおられるとのこと。
最近の私は、その日の税務会計業務を優先し、その業務完了後にブログを書いていました。書き始めるのが夜になってからという事も多くあります。ブログは税務会計業務がまず終わってから書くものという意識にとらわれていました。
ただそうすると眠気との戦いにあることもあり、非常に能率が悪く、睡眠時間がどんどん削られてしまっているような状況でした。
しかし、ブログも自分のブランドをあげるという意味でも、大切な仕事と考えることも出来ます。これからは頭の活動が疲れていない午前中に集中してブログ記事作成に取り組むよう業務を見直していきたいと考えさせられました。
以上、本当に参考になる出版記念セミナーでした。セミナーでも、懇親会でも直接井ノ上先生に質問させていただけたし、本当に参加してよかったです。今回のことを自分の事務所経営に活かしていかねばと思っています。
(編集後記)
懇親会では、何人かの関西在住の税理士ブロガーともお会いすることが出来ました。月間で3万PVを集めておられる方もおられましたし、開業まもなくの方で、継続してがんばってブログに取り組んでおられる先生もおられました。
初めて直接お会いした方でも、その方のブログを読んでいたら何かそれだけで親近感がわきますね。
その方達のブログも読ませていただくことでいい刺激を受けつつ、ブログを今後も継続していきたいです。本当に有意義で楽しい懇親会でした。
今西 学
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